“直感型”の君へ

親戚の子が高校に進学した。
これから何を心がければいいのか、アドバイスを求められたので、
少しばかり言葉を贈ることにした。

彼は僕と似ている。極限まで感覚的な人間性を持っていて、直感の赴くままに生きている。重要な選択をほとんど直感だけで決断し、突っ走ってきた僕にそっくりなのだ。そんな彼に贈ったのは「”直感型”の生き方」。

----君と話しているうちにわかったのは、君は”直感型”の人間だということ。直感が鋭く、幾多の大事な決断を直感で決めてきた、そうではないだろうか?直感はハマればとてつもない威力を発揮するけれど、大失敗を起こすこともあった、だろ?こんなことをいうのも、何を隠そう、僕も”直感型”なのだ。直感を頼りに生きてきて、気づいたことがある。それは、直感の取り扱いには注意が必要だということ。僕の失敗をもとにして、君に一つの言葉を贈ろう。

“直感を使うときには必ず下調べが要る”

「センスは知識で作られる」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「センス」というのは持って生まれた才能のように考えられているけれど、実はそれは違う。「センス」とは「今までストックしてきた知識の総量」なのだ。いろんな経験や失敗をして、たくさん知識をゲットして、それをちゃんと使っている人が「センスのいい人」ということになる。それと全く同じで、「直感」は「あてずっぽう」ではない。下調べで得た「知識の土台」があって、それをもとに脳が(無意識下に)出した答えだ。つまり僕たちの「直感」にはメンテナンスが要る。しっかりとした下調べが済んだら、あとは好きにしたらいい。「俺は直感型だから」と知識の蓄積を敬遠せず、「あとは直感に任せるだけ」の状況を整えてあげることが、直感型の一番輝ける生き方だ。

入学おめでとう。君の人生がより輝くことを願っているよ。またごはん行こう。